国内で移動する際に便利な新幹線には、乗客が快適に利用できるようにトイレもたくさん設置されています。
このトイレですが、仕組みはどうなっているのか気になりますよね。垂れ流しなのかな?という疑問を持っている方も多いようです。
実際、新幹線のトイレについて、その詳細な仕組みを知っている人は少ないかもしれません。
この記事では、「新幹線のトイレの仕組みは?垂れ流しって本当?」と題し解説します。
また、どのようなシステムになっているのか、また、もし全乗客が使用した場合にどうなるのかについて解説します。
参考になれば幸いです。
新幹線のトイレの仕組みは?垂れ流し?
昔使われていた列車は線路に直接排泄物を放出する方式が一般的でしたが、新幹線は創業当時から異なるシステムが採用されています。
新幹線では、主に真空吸引式と清水空圧式の2種類のトイレシステムが使われています。
- 真空吸引式:この方式では、空気の気圧差を利用して汚物をタンクまで運びます。このシステムは「のぞみ」などの新幹線で採用されています。
- 清水空圧式:こちらは水を少量噴射し、重力と水圧を活用して汚物を便槽に送り込む方式です。このシステムは停電時でも便器の洗浄が可能で、メンテナンスが容易です。
新幹線のトイレ乗客全員が使用した場合はどうなる?
新幹線のトイレのタンク容量は約220リットルで、720人が使用することを想定して設計されています。
人間の排泄物は1回あたり平均で250gとされており、1000人が使用すると250kgになります。
したがって、720人が使用することが想定されているため、全乗客が使用するとタンクの容量を超える可能性があります。
新幹線のトイレはかなり頼もしいことがわかりますね!
新幹線のトイレ緊急時のシステムは?
新幹線の車両が地震などの理由で突然停止し、長時間の停車が発生した際には、多数の乗客がトイレを利用する可能性があります。
新幹線の各車両は、平均で138から162人の乗客を収容でき、特定の車両では720人分の使用が想定されている汚物タンクが装備されています。
奇数号車には、男女共用トイレが2箇所と男性専用小便器が1箇所設けられており、16両編成で計算すると合計14のトイレが利用可能です。
したがって、もし定員1300人の新幹線であれば、一人当たり最低10回以上トイレを利用しても問題ない計算になります。
一方で、全員が同時にトイレを必要とするような特殊な状況では、汚物タンクの容量を超えてしまう可能性もあります。
主要な駅では、これらのタンクから廃棄物を回収するシステムが整っており、清掃中に廃棄物を回収するのが一般的です。
さらに、大規模な地震などで緊急停止し、停電が発生すると、真空吸引式トイレは使用不可能になることがあります。
その場合は、便座の上に簡易トイレを設置し、使用後に凝固剤を加えて廃棄する方法がとられることがあります。
これにより、非常時でも衛生的な環境を保つことが可能です。
新幹線のトイレの臭い対策
新幹線のトイレでは、臭いがこもらないように工夫されています。
トイレ内部には通気口が設けられ、アンモニアなどの臭いが上にこもらないようにされています。
また、手洗いの水は衛生的な理由から飲用には適していませんが、手洗いには問題ありません。
新幹線のグリーン車のトイレはどうなっているの?
新幹線のグリーン車内のトイレ設備はどのようになっているのでしょうか?
特にグリーン車のトイレは、広々とした座席や読書灯があるだけでなく、清潔感が保たれていると言われています。こ
れに加えて、ウォシュレット機能が装備されているのも、普通車両との差別化されたポイントです。
さて、ウォシュレットに使われている水の質ですが、実はこの水も新幹線のトイレで使われる手洗い水と同じ、車両に備えられた水タンクから供給されています。
このため、ウォシュレットの水も日常的に使う水と同様に清潔であることが保証されています。
新幹線のトイレの仕組み:まとめ
この記事では、「新幹線のトイレは垂れ流し?システムを解説!」と題し解説してきました。
新幹線のトイレは一昔前までは垂れ流しだったようですが、現在は進化して新しいシステムになっています。
どんどん進化する新幹線は、さらに乗客が快適に移動でき、近隣の方にも迷惑をかけない設計になっていて素晴らしいですね。
万が一の際のトイレのシステムについても解説しているので、頭に入れておくと良いかもしれません。
この記事が参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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